こんにちは!わだちの犬飼です。梅雨入りしてしばらくは晴れの日か続いていましたので、『今年の梅雨は空梅雨かな?』なんて思っていたら、7月に入ってまとまった雨が続いて梅雨本番といった様子ですね。
仕事をする上では雨が車内に入ってきて車の乗り降りが大変(コペンあるあるですね汗)だったりして、嫌なことが多いのですが自宅の庭木を色々と植え替えたりしたので、雨を待ち望んでいたりもしました。
さて皆さんご存知の通り硬い足廻りも影響してコペンは振動の多い車です。そしてエンジンルーム内の熱、経年劣化も相まってワイヤーハーネス、配線のトラブルが発生することがあります。

最近よくお問い合わせいただいておりますエアコンのトラブル。エアコンの点検や修理も一通りできますので、ご入庫大歓迎です!
エアコンのガスほ補充したのに全くエアコンが効かない・・・・コペンのそんなケースはコンプレッサー が動いていないことが多いのですが、本体が故障していることよりも電源の配線が断線してしまっていることが多かったりもします。

本来はこの金具に下の解けている配線が固定されているのですが、ここの部分に負荷がかかって配線の内部が断線するケースが多いです。(配線が剥き出しになっているのは修理中の影響です)
このケースの場合、配線を修正するだけでエアコンが直りますのでかなり安上がりですね。これは設計の取り回しが悪いケースですので注意して防ぐのが難しいかと思います。
続いては社外部品が悪さをするケース。
『2速でゆっくりと走っていると車体がガタガタ揺れる』という不具合の点検です。実際にテスト走行してみるとご指摘の状況で確かにガタガタ揺れます。注意深く観察すると車体というよりもエンジンが一瞬エンストしかけて、そのせいで振動が発生しているようです。そしてエンジンチェックランプも一瞬点灯するので、ひとまず診断機でみてみると・・・

出ましたこのエラーコード。実は過去にも経験があります。
エバポパージVSVとは燃料タンク内の蒸発したガソリンを吸入空気中に取り込むことで環境への配慮をする装置の電子弁のことですが、その故障とエンスト、関係あるのでしょうか?
実は黒幕はその電子弁本体ではなくて、その配線なのです。

ちょうどエンジンの横、トランスミッションの上あたり、コペンのエンジンルーム内では少しスペースが空いている貴重な箇所なので社外品を取り付けるには好都合な場所です。今回もアージングの配線がタイラップ留めされています。

赤丸の配線が下に向かっていますが、ここに負荷がかかってしまっています。そうこの配線こそが先ほどのエバポパージVSVの配線なのです。
ここの配線を点検してみると・・・

やはり断線していました。外の被覆のゴムはつながっていましたが中の銅線は完全に切れていましたので引っ張るとすぐに千切れました。エバポパージ自体は常に作動しているのではなく一定の条件の下でしか作動しません。それがちょうど2速定常走行と被ったのでしょう。
振動なので配線が意図せずに繋がったり離れたりすることで、車両ECUがある意味びっくりしてエンストしかける状況になるわけです。
ここの配線も修正して、アーシングの止め方にも注意して、テスト走行してみると異常はバッチリ改善されました!
純正の状態と言うのはメーカーの頭の良い人達が試行錯誤の結果生み出されたベストな状態な訳です。エアコンのケースのように不具合のケースもありますが、どんな小さなクリップ一つとっても意味があります。
社外部品をつけると言うことは多かれ少なかれそのバランスが崩れることになるので、良いこともありますが不具合が起きることもありますね!
ではでは!