こんにちは!わだちの犬飼です。
本日は日々の業務のご紹介と言うよりは注意喚起の内容になります。

ご好評いただいておりますコペンの油圧ポンプ販売ですが、その中で気がついた事がありますのでお知らせいたします。
油圧ポンプはモーター駆動で油圧を発生させて各シリンダーを作動させている仕組みなのですが、そのモーター本体が今回の主役です。

こちらがそのモーター単体です。
このモーター単体が各所で色々な価格で販売されていて、目にしたことがある方もあると思います。実はこのモーターは中国の通販サイトで格安で販売されている規格品のモーターです。
コペンの油圧ポンプに付いている純正モーターにもメイドインチャイナの記載があって、中国製モーターなのですが、実は中身は違うものでして具体的には本来の純正モーターには進角機能(一方方向の回転数が速い)が付いています。
進角によってどんなメリットがあるかと言いますと、コペンの油圧ポンプの制御の中でモーターは正回転、逆回転しているのですが、一番パワーの必要なルーフを持ち上げる動作を進角方向に持ってくることでパワーを引き出しています。
話は販売されている中華モーターに戻りますが、こちらのモーターは進角機構が入っていないので、純正と同じように使用すると本来の設計された能力を油圧ポンプが発揮できない事になります。
ここはそこまで大した問題ではないのですが、大きな問題はこちら・・・

モーター軸にオイルシールが付いていて、作動油が外に出ないようにシャットアウトしているのですが、ここの径とオイルシールが微妙にあっておらず、使用しているうちに作動油が外に漏れ出してトランク内がオイルまみれになります・・・
既にリビルト油圧ポンプに交換させていただいたお客様の中で3人このモーターに交換されていた方がいましたが、みなさんオイルが漏れ出していて、油圧ポンプ本体の不良だけでなく、作動油不足も引き起こしてしまっていました。
そもそも油圧ポンプのこのモーターが壊れる事はあるのかどうかですが、ほとんど壊れません。
壊れている油圧ポンプにこのモーターをつけた事がある方はわかるかと思いますが、交換してもアクティブトップの動作に改善は無いかと思います。
基盤に問題があるケースは稀にありますが、モーター本体はまだまだ使える状態である事がほとんどです。もちろんリビルトポンプを作成する過程で、モーターも点検して異常があれば修理していますのでご安心ください!
モーター交換を全否定する訳ではありませんが、当店も過去に何度かこの中華モーターと向き合って色々と失敗したりと経験値が溜まっておりますので、注意喚起として記事にしてみました!
ご参考までにどうぞ。